ご家族間で不動産の名義変更をする場合の注意点

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ご家族間で不動産の名義変更をする場合の注意点写真

土地や建物、マンションなど不動産の名義変更の手続きは、
法務局へ登記を申請することで行います。

ほとんどの方にとっては
マイホームを買うときに不動産の名義変更を
一度経験されているかもしれませんね。

さて、この不動産の名義変更。

ご家族やご親族の間でも行うことがあります。
例えば、

・相続や相続税対策のために不動産を生前贈与して
 今のうちに名義を変えておきたい。

・あるいは、賃貸マンションなどの不動産を
 ご家族の間で売買して名義を変えたい。

・離婚を考えているが、
 自宅は自分の名義で確保しておきたい。

・ご家族の不動産を交換してお互いに有効に活用したい。

・相続が起こったので、
 不動産を相続人のひとりに名義変更したい。

このように、ご家族やご親族で不動産の名義変更を行う場合、
その目的や理由も様々です。

ご家族やご親族の間で不動産の名義変更の手続きを行う場合には
一体どのようなことを気をつけながら手続きをすれば良いのでしょうか??

家族で動かすだけだから、
登記に必要な書類さえ用意して名義だけ変えられれば良い??

名義変更と言っても、法律的には不動産の所有者が変わる手続です。
数百万数千万場合によっては数億円の価値があるものを動かすわけですから、
簡単に考えていると危険です。

また、不動産の所有者が変わってその名義が書き変われば、
それに伴って様々な税金が課税されます。
財産の価値が大きいと、その分税金も大きくなります。

そこで、今回はご家族間の不動産の名義変更について
普段からアドバイスと手続きのサポートを行っている
司法書士+AFPの立場から

法律や不動産登記手続き上注意する点や、
なるべく税金などコストの面でも損をせず
不動産の名義変更の手続きを行うポイントをまとめました。


不動産の名義変更の手続きは、大きく分けて2つ

ひとつは、贈与など①生前にご家族で約束をして不動産の名義変更の手続きをする方法

もうひとつは、②相続のときに不動産の名義変更の手続きをする方法

この2つは同じ不動産の名義変更とはいっても、
登記手続きの方法や不動産への税金のかかり方が全く異なります。

今回の記事では①生前にご家族間で不動産の名義変更の手続きをする方法
について解説いたします。


他人と不動産の名義変更の手続きするときと法律・税金面では全く変わらない

まず、最初に頭に入れておいて頂きたいのは、
ご家族間での不動産の名義変更は法律・登記手続き・税金面からみて、
原則として、他人と手続きをするときと違いはありません。

家族だから契約をしなくて良かったり、
書類を作らなくても良かったり、
また税金が安くなったりといったこともありません。

むしろ、ご家族の間で売買を行う場合は
他人と不動産の取引をするときと違い、
不動産の代金を自由にコントロールできるので
名義変更をする際に時価との差額について贈与税が課税されないか、など

逆に、ご家族の間での不動産の名義変更ならではの
気をつけないといけないポイントもあります。


生前にご家族間で不動産の名義変更の手続きをする方法

これらを踏まえた上で
ご家族間で不動産の名義変更の手続きを
検討する手順をご説明していきます。

先程もお伝えしたとおり
生前のご家族間の不動産の名義変更の手続きは、
主に相続や認知症の不動産対策のほか
離婚の際にご自宅などの不動産を整理することを
目的として利用されます。


さて、不動産の名義変更をするためには、
法律上の原因というのが必要です。

法律上の原因とは、

不動産の所有者が変わる理由

のことです。

つまり、不動産の名義変更は、

所有者が変わった → 名義を書き換える

という手順を踏む必要があり、
何もないのに不動産の名義だけを
変えておくということはできません。

不動産の所有者が変わって、
名義変更を行う法律上の原因には

例えば、「売買」「贈与」「交換」
「共有物分割」「信託」「代物弁済」「財産分与」

などがあります。

ご家族間で不動産の名義変更をするときには、
まずはこのような約束=契約をして手続きを進めていくことになります。

上記のどの原因で不動産の名義を変更するかにより、
法律上の注意点、契約書や、課税される税金の金額が変わってきます。


あなたが最適の名義変更の原因を選択するためには??

結論から言えば、ご家族間で不動産の名義変更を検討する場合には、
次の2つの点を検証することが必要です。

1.法律面の検証
2.税金面の検証

1.法律的な部分から不動産の名義変更の原因を決める

先程もお伝えしたとおり、
不動産の名義変更の原因とは、

ご家族間でどのような約束(=契約)をしたか??

ということで決まります。

例えば、

売買 ⇒ 代金を支払って不動産を取得する契約
贈与 ⇒ 不動産をタダであげる、もらう契約
交換 ⇒ お互いの不動産と不動産を交換する契約
財産分与 ⇒ 離婚に伴って、夫婦の共有財産を不動産で清算する契約

というようなものです。

まずは、不動産の名義変更をどのような目的・理由で行うのか、
法律的な面から考えていきます。


2.税金のシミュレーション

不動産の名義変更をするときは、
必ず税金にも注意する必要があります。

不動産の名義を動かすと、何らかの税金が課税されます。
その金額や注意点などを役所や法務局、税務署が
教えてくれるわけではありません。

後日、思ってもみない税金がかかったから「やっぱり止めた」
ということはできません。

この点はあまり意識されていないことが多く、
不動産の名義変更のご相談の際、
課税される税金や金額についてアドバイスさせて頂くと
大変驚かれることもあります。

不動産は、とても価値の高い財産です。

100万円、200万円動かすのとは違いますから、
不動産を動かすと、課税される税金も大きくなりがちです。


不動産の名義変更では税金のことは避けて通れませんので、
必ず事前にその金額についてシミュレーションを行っておくべきです。


不動産の名義変更の手続きにあたり、
課税される(かもしれない)税金は次のとおりです。

【不動産の名義を受け取る側】

・登録免許税 ⇒ 不動産の登記手続きに対して課税される税金
・不動産取得税 ⇒ 不動産の取得に対して課税される税金
・贈与税 ⇒ 贈与したときや、不相当な対価に課税される税金

【不動産の名義を渡す側】

・譲渡所得税 ⇒ 不動産の譲渡に対して課税される税金
※ 売買などお金を受け取る名義変更だけでなく、
  交換・代物弁済・財産分与などお金を受け取らなくても課税されるケースがあります

なお、譲渡所得は「所得」なので、単純に税金を納めるだけでなく、
翌年度の住民税、健康保険料、介護保険料が高額になるなど
その他の部分でも影響がありますので注意です。


このうち登録免許税は、
登記申請と同時に納めますので事前に判明しますが、
他の税金は不動産の名義変更の手続きをしたときではなく、
後日自分で申告して納めることになります。

事前にきちんとシミュレーションをしておかないと、
不動産の名義変更の手続きは無事完了しても、
後日思ってもみなかった税金の負担が必要になることがあります。


不動産の名義変更の税金の特典も活用!

これらの不動産の名義変更のときに課税される税金は、
一定の条件に当てはまれば税金について特典が受けられることがあります。

これをうまく活用することで、
本来大きな税金の負担がある場合でも、
税金を払わずに、また少ない負担で不動産の名義変更ができることもあります。

代表的なものは次のとおりです。

登録免許税 ⇒ 住宅用の家屋について軽減措置有(売買のみ)

不動産取得税 ⇒ 住宅用の土地建物について軽減措置有(売買、贈与など)

贈与税 ⇒ 住宅の贈与について配偶者控除有
      親子(孫)間の贈与について相続時精算課税の制度有

譲渡所得税 ⇒ 住宅の売却で控除や、税率の軽減、課税の繰り延べ有
        交換の場面で課税を繰り延べする特例有


これらの特典も役所や法務局、税務署などが
不動産の名義変更のときに
積極的に教えてくれるわけではありません。

活用できそうな制度があれば、
事前に条件を確認して、自分にあてはまるかどうか
確認しておくようにしましょう。

そうすることで、不動産の名義変更をより有利に進められます。


このように、不動産の名義変更の手続きを行う前には、
法務、税務2つの側面から検討することで
最適な原因を選択することができます。

また、今考えている内容で不動産の名義変更の手続きを
そのまま進めても良いのかどうか、再検証することもできます。

これは、不動産の登記手続きを始める前にしておかなければいけない
大変重要な作業です。


登記申請の必要書類は??

これまでのシミュレーションで不動産の名義変更の方法が確定したら、
いよいよ不動産の登記実行に向けての準備を進めていきます。

生前のご家族間で行う不動産の名義変更の
登記手続きに必要な書類は次のとおりです。

【不動産の名義をもらう人】

・住民票
 ・(住宅用家屋証明書)

【不動産の名義を渡す人】

・権利証(登記済証・登記識別情報)
・印鑑証明書
・不動産の固定資産税の評価証明書

【両者に共通の書類】

・契約書
不動産の名義変更の原因となる売買契約書、贈与契約書、交換契約書などです
・登記原因証明情報

これらの証明書を集めて、
契約書と登記原因証明情報を作成し、

不動産の登記申請書と一緒に
名義変更する不動産を管轄する法務局へ提出します。


なお、現住所が登記簿の住所から変更されている場合は住所変更の登記、
抵当権などの担保が付いている場合はその抹消の登記、など
不動産の名義変更の登記手続きと同時に
別の登記手続きをしないといけないこともあります。


まとめ

不動産の名義変更の手続き自体は必要書類さえ揃えれば
登記手続き自体は可能です。

しかし、どのような原因で不動産の名義変更をするかによって
法律・手続きの注意点や税金のかかり方が異なってきます。

これらを事前にシミュレーションし比較することで
1番有利な不動産の名義変更の方法を選択することができます。

単純に紙だけでできる手続きだと考えずに、
不動産という大きな財産を動かすという意識をもって
きちんと事前に検証するようにしましょう。

もし、あなたが今ご家族間の不動産の名義変更の手続きをお考えなら
この記事の内容を踏まえて取り組むことで、
法律や税金の面から失敗することなく、損をすることなく
不動産の名義変更をスムーズに行えると思います。



↓ ↓ ↓

さて、この不動産の名義変更のシミュレーションは、
あなたがご自身で検証することも可能ですが、
法律、登記、税金などたくさんのジャンルの知識が必要になります。
頑張って調べても、間違ってしまうリスクもあります。

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